メンタル アトピー 手に入れたもの

私がアトピーと付き合ってきて手に入れたもの

 

私は、赤ちゃんの頃にアトピー性皮膚炎と診断されて以来、もう30年以上アトピーと付き合ってきました。
アトピーが原因で、入院もしましたし、休職もしました。
症状がひどいときは、
「何で俺だけこんなつらい目に会わなきゃいけないんだ!」
とか
「こんな、かいてもかいても、かゆくなる皮膚なんて無くなってしまえばいい」
と思っていました。

 

普通に生活している人を見て
「このかゆみによる地獄のような生活をしなくてもいいなんて、楽な人生でいいよな!」
とか
「お前は好きなもん食えるんだからいいだろーが!」
とか思っていました。

 

今考えると、非常にイヤなやつですね。
でも、症状が悪いときは、かゆみと、割れる皮膚から来る痛み、それによる不眠で、ストレスが強く、精神的にも参ってしまいます。そして余裕がなくなります。
余裕がなくなると、どうしても攻撃的になってしまっていました。
アトピーの重症経験者なら、分かる分かると言ってくれる人もいるのではないでしょうか?

 

でも、アトピーが良くなった今、アトピーという病気が僕に与えてくれたものは、たくさんあると思っています。
なので、アトピーになったことも、案外悪いことでもなかったかなと、現在は思っています。

 

アトピーと付き合ってきて私が手に入れたものは以下の通りです。
自分で考え、行動する習慣
健康的な食生活
精神的な強さ
自信

 

ではそれぞれ詳しくお伝えします。

 

自分で考え、行動する習慣

かゆみを訴え、病院に受診、アトピー性皮膚炎と診断される。
以後、通院して保湿剤とステロイド軟膏、内服の抗アレルギー剤をもらう。でも良くならない。ステロイドが強くなっていく。やがて最強ランクのステロイド剤を使う。はじめは良くなっても、また効かなくなる。医者は同じ薬を出すだけ。
多くのアトピー重症患者はこういった経験があるのではないでしょうか?私もその一人でした。
悲観します。治らないんじゃないか?この辛いかゆみと、一生付き合っていくのか?
そんなの嫌だ!もっと普通の人のように、かゆみを考えなくてもいい生活がしたい!
じゃあどうすればいいんだ?
そうだ!自分で考え、行動するしかない!
そう考えるようになり、あらゆる書籍や記事を読み、書かれている方法を理論的に理解し、府に落としてから、実践する。
実践していて、かゆみが減ったのか、増えたのか?アトピーは良くなったのか、悪くなったのか?をある程度の期間をもって自分で試す。
結果良くなったものは続け、悪くなったものはやめる。
また別の方法に取り組む。
良くなったものは続け、悪くなったものはやめる。
このサイクルを辛抱強く続ける事で、私は生活を変えていきました。そして、アトピーのかゆみを考えなくて良い生活を手に入れました。
この経験から、

「自分で考え、行動する」

という当たり前ですが、重要なメンタルを手に入れました。
この考え方は、アトピー治療以外でも、仕事や、夫婦関係、子育てなど公私共に、おおいに役立っています。ビジネスではよくPDSサイクルと言われる考え方です。それを実体験から学び、体に刻み込んだ私は、これからの人生においても、重要な習慣を手に入れました。

 

 

健康的な食生活

アトピー治療方法の中でも、私が一番重要と考えるのが、食事です。
そのためこのサイトでも
リンク食事
の記事が一番多くなっています。
アトピー改善のための食事で、根本にあるのは、「昔ながらの日本食」ということ。
これを実践していると、砂糖や油は減り、良質な野菜やタンパク質を多くとるようになります。
結果的に、アトピーだけでなく、糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病になりにくい食事になります。
また一般に言う「健康的な食生活」に自然に近づいていきます。
例えば、私のある日の夕食です。
・キャベツの千切り山盛り350g
・ほっけの干物
・切り干し大根の味噌汁
・椎茸の丸焼き
・ご飯(ササニシキ)お茶碗一杯

 

どうでしょうか?多くの方が、健康的だ。と思うのではないでしょうか?
こんな食事を続けているため、現在、健康診断で悪い数値が出ことは一度もありません。
生活習慣病は、遺伝的な要素もあるため、今後絶対ならないとは言い切れませんが、なりづらい、健康的な食生活を手に入れました。

 

 

精神的な強さ

重症のアトピーは、強いかゆみ、破れる皮膚の痛みや不快感、それに伴う不眠やストレスと戦う、精神的にも辛い病気です。
ある論文※では、成人、青少年ののアトピー患者は、うつ病になる確率がアトピー患者以外よりも高いという内容の論文も出ています。
参考文献 ※アトピー性皮膚炎が、うつ病、不安および自殺念慮と関連

 

うつ病になる人が増えるほどのストレスに耐えながら、自分で考え、行動し治療に取り組むのです。
この経験は、私に精神的な強さをもたらしてくれました。
何かがあっても、
「あのかゆみや痛みに比べたら、たいしたことない」
という考えが浮かびます。
ちょっとやそっとでは揺るがない精神的な強さが私にはあります。
アトピー以外でも生きていれば、いろいろな困難があります。そんな中でも、立ち向かい、乗り越えてきました。いろいろな困難の中でも、うつ病になったりせず、私は今も楽しく生きています。
これは、アトピー治療に取り組む中で、手に入れた「精神的な強さ」によるところが大きいです。

 

 

自信

重症のアトピーという辛い経験と、それを改善したという結果は、私に大きな自信をもたらしてくれました。
誤解を恐れずに言えば、
医者が治せなかったアトピーを、自分の力で治したのです。
決して医療批判をしている訳ではありません。薬によるアトピー治療では限界があるのです。
薬による医療に頼り切らず、薬以外の切り口を自分で探し、理解し、実践していく。
そして、最終的にかゆみを考えることのない生活を手に入れる。
行動をして、成功や失敗を繰り返しながら、ずっと願っていた「かゆみを考えることのない生活」という結果を手に入れたのです。
これは、大きな自信に繋がります。
自信というものは、生きていくうえで、非常に重要です。
ストレスに対抗する力であったり、何かを始める原動力であったり、幸せに生きるには必要なものと思います。
もちろん、自分に対して揺るがない絶対的な自信があるのか?聞かれれば、うんと首を縦には振れません。
そんなに傲慢ではありません。
謙虚さを併せ持てる程度の自信です。
これからも、私が生きていく中で、いろいろな困難があるでしょう。でも、そんな困難も、なんとかなるだろうな、と漠然と思える自信を私は手に入れました。

 

 

以上が私がアトピーと付き合ってきて手に入れたものです。
治療法などのページと比べ、有用性の少ないページだったと思います。でも、今アトピーで苦しんでる方の参考になったり、昔アトピーで苦しんだ方が「分かる分かる」と読んで頂けたら、私は嬉しく思います。

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