薬剤師によるアトピー治療法情報サイト

砂糖の種類と減らす方法

 

私はアトピー治療に取り組む際、
「砂糖は悪いもの」
という認識をしっかりと持ちました。
甘いものを食べると、腸内環境を悪化させてしまいます。アレルギー反応が起こりやすくなり、かゆみが出現します。それは、アトピー改善の大きな障害です。

 

しかし、それでも甘いものは美味しい!
砂糖を断つことが第一目標ですが、全て断つことは目標として高すぎる。実際挑んでみましたが、私の根性では難しかったです。
そこで、基本は食べない。しかし、どうしても食べたいときはどうすればいいか?を考えました。そして以下のような甘いものとの付き合い方にたどり着きました。

 

それは、
・砂糖の種類を知り、悪い糖と、良い糖を知る
・その中で良い糖なら食べていい
・2週に1回なら悪い糖も食べていい

 

これが、私が行動を重ね、失敗を繰り返しながらたどり着いた方法です。
甘ちゃんな私の根性でも実行できる妥協策ですので、多くの人が実行できると思います。

 

砂糖の種類を知る

私は、世間的な糖の分類ではなく、アトピーに対する影響を考えて、糖を以下のように分類しました。

 

悪@白砂糖

最悪な糖です。
確実にアトピーには害です。かゆみが増します。
完全に断つのがベストですが、美味しいものにはたくさん入っている困ったやつ。
世間的に分類されている、上白糖グラニュー糖粉砂糖角砂糖氷砂糖、は全て白砂糖に含みます。市販の甘い加工食品は、ほぼこれです。
原料はサトウキビ。熱帯地でとれるため、体を冷ます働きがあります。
サトウキビを原料とし、数段階の工程を経て、不純物をほとんど取り除いたもの。
不純物がないため白色です。「白い砂糖は悪」と覚えましょう。

 

悪A三温糖

こいつも悪者です。
茶色っぽくてミネラルが入っているし良さそう!という覆面を被ってはいますが、成分はほぼ白砂糖と同等という悪者です。
お!色ついてるし良さそう!と思ってスーパーで買わないようにしましょう。
ウィキペディアにも
「上白糖に比べ、三温糖の方がカリウムやナトリウム、カルシウムなどを「わずかに」多く含むが、砂糖の使用量を考えれば微々たるものであり、三温糖の方が身体に良い、というほどの差は存在しない。」
とあります。
私も無知であったころ買って使っていましたが、アトピーは悪いままでした。原料は白砂糖と同じくサトウキビです。なので体を冷やします。

 

悪B人工甘味料

人工甘味料を良い糖とする方もいますが、私は悪い糖として扱います。
アスパルテーム、アセスルファムK、スクラロース、サッカリンなど。
多くの種類があり、どれも少量で白砂糖よりも強い甘みを持ち、カロリーもゼロ、もしくは非常に低い。
ここだけ読むと、良いことのように思えますが、人間の舌と脳、体の仕組みを考えれば、悪い糖であることは明白です。
人間の脳は、舌で感じた甘さとカロリー、カロリーと食べ過ぎを結びつける働きがあります。人工甘味料を使った食品は非常に甘いのにカロリーはほぼ無し。つまり嘘つきです。舌や脳をだますのです。
舌はカロリーをとっていると感じていても、脳にはカロリーが届かない。するともっとカロリーを欲し、甘いものを沢山とるようになっていきます。人工甘味料ばかりとっていると、甘さとカロリーに対する脳のバランスが狂っていきます。甘いものをもっと欲するようになり、結果的にカロリーを求め、食事全体の摂取量が上がります。食べ過ぎるようになり、エネルギー過多となってアトピーも悪化します。
実際に私も、人工甘味料なら良いのではないか?と思い、人工甘味料を使ったカロリーオフ食品を中心に食事を摂っていた時期がありました。結果、食欲が強まり、食事量や体重も増え、結局かゆみも強いままで、アトピーも悪化しました。

 

善@てんさい糖

そこそこな糖です。
アトピーの人には、救世主的な糖。
我が家の料理用砂糖はこれです。こいつがいてくれて、本当に良かった。我が家では、神が作りたもうた糖と呼んでいます。
原料は砂糖大根(別名てんさい)といい、寒冷地でとれるため、体を温める働きがあります。
また、てんさい糖に多く含まれるオリゴ糖は、ビフィズス菌などの腸内善玉菌のエサになるため、腸にもやさしめです。(だからといって摂りすぎはダメです)
精製度も低く、ゆっくりと消化吸収されるため、血糖の上下もゆるやかです。それでいて甘い。糖の中では一番アトピーにおすすめ。
我が家は、ホクレンのてんさい糖を使っています。

ホクレン てんさい糖 650g

 

 

善A黒砂糖

そこそこな糖です。
サトウキビのしぼり汁を煮詰めたもの。精製度が低いため、ゆっくりと消化吸収されますし、ビタミン・ミネラルが豊富です。独特の風味があり、美味しいです。
ただ、原料がサトウキビであるため、体を冷やす作用があり、てんさい糖には劣ります。
が、白砂糖や三温糖よりは、優秀であるため、良い糖として扱います。

 

善B生はちみつ

そこそこな糖です。
甘いので、糖として我が家では扱っています。
はちみつの中でも、生はちみつを我が家では使っています。
生はちみつとは、非加熱のはちみつで、常温で固形です。ビタミンミネラルが多く、有機酸が腸内環境を整えてくれますし、酵素が生きています。
スーパーで売っているはちみつは、加熱済みのものがほとんどで、常温で液体です。
加熱しているため、酵素が死んでおり、体には毒という専門家もいます。
その中でも中国産は要注意で、水あめや人工甘味料でかさ増ししているものもあるといいます。せめて中国産は避けましょう。
我が家は、iherbでこちらの生はちみつを使っています。→iherb生はちみつ
湯せんして溶かせば、とても豊かな甘みを持っていることが感じられます。
料理やお菓子作りに利用したり、はちみつレモンとして飲んだりしています。

 

 

以上のような糖の種類を知り、状況に合わせて、てんさい糖、黒砂糖、生はちみつを上手に使い、普段の甘いもの欲求を満たしましょう。
注意しなければいけないのは、いくら良い糖だからと言っても、糖は糖です。食べ過ぎれば、かゆみも出ますし、アトピーも悪化します。
ただ、甘いものは、禁止されると食べたくなるもの。ましてや、麻薬と言われる砂糖ですから、それをコントロールするための手段として、良い糖を活用しましょう。

 

2週に1回なら悪い糖も食べていい

そうは言っても、やはり市販の甘いものは美味しい。
コンビニやスーパー、外食産業には、甘い誘惑が多すぎます。外出すれば、嫌でも目につき、ストレスになり、いつか爆発してしまうかもしれません。
そのガス抜きのため、2週に1回なら悪い糖を食べても良い日を作りました。
私は、開放日と呼んでいます。
この開放日は、何を食べても良いのです。
ワクワクです。どこに食べに行こうか、何を食べに行こうか、あるいは、何を作って食べようか、考えるだけでワクワクします。開放日があると、日常にもメリハリがつきます。開放日のために、通常日は我慢する力が上がります。
もちろん、開放日の後は、アトピーは悪化します。悪いものを食べているのですから。
しかし、漫然と甘いものを食べ続けるよりは、普段の我慢のご褒美をあらかじめ決めておくことにより、結果的に甘いものの摂取量を下げよう、という目的でこの方法を作りました。
そして、今もこの方法は続けており、アトピーは良いままです。

 

 

以上、砂糖の種類と私の実践している砂糖を減らす方法を紹介しました。
甘いものを断つ根性のある人ならば、このページは必要ないかもしれません。
しかし、私のように、
「アトピーに悪いのはわかっているけど、甘いものを食べてしまう。そのたびに自己嫌悪になってしまう。」
という方に対しては、おすすめの方法です。
是非参考にして、アトピーやかゆみとサヨナラを目指しましょう。

 

 

※他ページ紹介※
アトピーには気を付けるべき食材が他にもあります。その中でも重要なのが油と肉です。
油(油脂)
肉(タンパク質)
是非、ご一読ください。